我、シバレン文学に触れてみんとす。【赤い影法師】

我、シバレン文学に触れてみんとす。【赤い影法師】

皆様、こんばんは。

台風が訪れ、首都圏の交通機関麻痺の影響のすごさを田舎者ながらに感じている今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。秋の涼しさには程遠い猛暑に辟易しながらも、シマジ推薦図書をご紹介したいと思います。

著者

作者は、皆さんご存知。島地師匠と切って離すことのできない人物。
文豪 柴田錬三郎です。

内容

時は 江戸 幕府第三代将軍徳川家光公の時代。
寛永の御前試合での勝者に勝負を挑む忍者が1人。
挑んだ相手から御前試合の勝者に与えられた拝領の太刀を次々と奪っていく。将軍家、江戸の時代に生き残った戦国のある名将を巻き込み、拝領の太刀に秘められた謎が徐々に明らかになっていく。そして、その忍者の出生の秘密も明らかに。当時の錚々たる武辺者も登場する時代小説です。

所感

まず、読むきっかけとなっとのは、サロン・ド・シマジで常連さんがこの作品の話をしていて、シマジさんがシバレン作品を読むならコレ!と太鼓判を押していたからです。私自身、シバレン先生、開高文豪、今東光大僧正のどなたの作品も読んだことがなかったこともあり、早速、家に帰りamazonでポチることに。
届いて読み始めること数分・・・。
活字に慣れていないと少々読みづらいかもしれません。
というのも、表現として、最近はなかなか読むことのない漢字や熟語が多様されているからです。ただし、その場の情景や臨場感を表現するにおいては、その文字だからこそ与えることのできる印象というものがあるように感じました。
これは日本人特有の感性なのかもしれません。

さてさて、内容としましては、拝領の太刀を巡る謎解き、それに関わる勢力間で錯綜する思惑、人間の愛憎等(ちょいちょいエロも挟む(笑))、色々な要素が含まれており、御前試合における相手同士の因縁なども各々の登場人物の出自を知らなければ書くことのできない作品となっております。400ページちょっとあるボリュームですが、面白いので思いの外するすると読むことができます。
読書の秋。この機会に読んでみることをオススメします。

それでは、今日はこの辺で!